【こちらのレポートは担当プランナーからの視点でご紹介させていただきます】
たくさんの結婚式を担当させていただいていると、ふと「結婚式で一番大切なものってなんだろう」と考える時があります。
明日、一年後、十年後。
未来に「『大切な一日』と誇れる結婚式かどうか」。
そう感じさせてくれた、心温まるウェディングをご紹介いたします。
飛騨高山でご両親の愛情いっぱいに育ったご新郎と、浜松で兄姉に囲まれて賑やかな環境で育ったご新婦。
出逢いから 結婚式までわずか1年2カ月。
交際期間は短くとも、お互いのことはよく理解されていたのですが相手の親族や友人のことはまだ詳しくない段階でした。
そこでおふたりは結婚式で、お互いの大切な人たちに自分たちと自分の大切な人たちを紹介しようと考えました。
ご新婦が憧れていたチャペルでの挙式。
実はお父様の体調がすぐれず、一緒に歩けない可能性もありました。
しかし娘の一大イベントに、お母様やご家族の方がお父様の背中を押し、無事当日バージンロードをふたりで歩くことができました。
杖をつきながら一歩ずつ歩くお父様と歩幅を合わせて歩く新婦の姿に、今までたくさんの愛情をもって育ててきたお父様の想いとご両親を大切に思う新婦の気持ちがご新郎やゲストに伝わった瞬間でした。
その後のご披露宴では、小さい頃のおふたりを知ってもらおうと、子供のころの写真当てクイズを開催。
懐かしそうに話す家族や親戚や、 昔を思い出そうとする友人がいて盛り上がりました。
また、景品にはそれぞれの地元の名産品・飛騨高山のラーメンと、浜松のお茶を用意し、たくさんの笑顔と会話を生む演出となりました。
席次表にゲストの紹介文を記載したりオープニングムービーでゲスト同士の交流をプッシュしたことで、互いのゲスト同士も会話が弾みました。
お打合せの際、「飛騨高山はお酒がおいしい」という新郎の言葉をヒントに、お酒の持込みをご提案いたしました。
すると、地元のご家族が一致団結!日本酒、リキュール、ジュースに静岡のお茶リキュールやみかんワインまで合計8種類も揃いました。
メニュー表の背景を地元の風景にしたことで、相手の地元について詳しくないゲストはもちろん、地元からのゲストにも懐かしいと喜んでいただきました。
新郎の中座は、おばあちゃんとお母さんの三世代で心温まるシーン。
実はお色直しで着るのはおばあさまが仕立ててくれた紋付き袴。
「おばあちゃんには今までのお礼をしたい」と言っていたご新郎からのプレゼントに、おばあさまが涙する場面も。
感謝のセレモニーは、新婦ご自身が作成したビデオメッセージ。
両親の愛情の大きさに触れ、多くの涙を誘い、新婦の人柄が伝わるシーンでした。
美味しいお店巡りやカフェで過ごすことが大好きなふたりのお見送りアイテムは「ドリップコーヒー」。
ふたりの写真がプリントされたプチギフトは正に「大切な人を紹介する」にふさわしいアイテムでした。
一見、よくある結婚式かもしれません。
でも、これは、おふたりにとってお互いの「大切なもの」を見つける、何十年経っても褪せることのない誇れるウェディングでした。