私たちの結婚式は「家族への感謝の気持ち」「友人へのおもてなしの気持ち」を伝えるべく、「自分たちができることをたくさんやる」という気持ちを持って執り行ないました。
ホテル雅叙園東京は、新婦の両親が37年前に挙式をあげた場所。
少し背伸びをしてでもここを選んだ理由は、両親にも兄弟にも喜んでもらえるのではと思ったからです。
自分たちのできる範囲でのおもてなしをする。
料理がゲストへの最大のおもてなしだと思っていたので、料亭からはじまったホテル雅叙園東京にしてよかったと思いました。
理解を示してくれた旦那さんの心遣いにも、感謝しました。
もともと物づくりが好きだったこともあり、かなりの数のアイテムを手作りしました。
装花に変わる竹あかりは知らない方も多いかもしれないのですが、とても幻想的で写真を見て「作りたい!」と決めたもの。
これが楽しくて、他にもゲスト一人ひとりにお渡しした手書きメッセージ付きのフォトブックやゲストテーブルに置くつまみ細工の飾り、マグネットなどを作りました。
最終的には衣装に合わせたヘッドアクセサリーもつまみ細工で手作りし、白無垢には鶴と菊の花と愛犬の名前にちなんだヒヤシンスを、色打掛には祖母の名前にちなんだ藤の花をモチーフと、意味を持たせながら作れたことが楽しかったです。
挙式も親族紹介もかしこまった雰囲気で行われるので緊張しましたが、その空気が私はとても好きでした。
わざわざ遠い場所から集まるお互いの親族が、挨拶を交わす場です。
なかなかこんな風にちゃんと儀式を行うこともないと思うので、良い経験になりました。
入場前に母から紅差しをしてもらえたこと、父に手を引かれながら入場できたこと。
新郎新婦のための結婚式と言うよりも、親族同士を結びつける結婚式だなと感じられました。
教会式では定番である誓いのキスは人前ではできないなと思っていたので、それに変わる三三九度を厳かに行えてよかったです。
これから神社を参拝をする度に、この日を思い出すのではないかな、と思っています。
私たちは“星”が大好きで、日本一星が見えると言われている長野県の阿智村で七夕に入籍をしました。結婚式の招待状も阿智村郵便局で風景印を押してもらい、阿知村役場のポストから投函したほど。
実際、七夕の日に大雨が降ってしまい星が見られなかったので、披露宴ではスターライトレーザーという星空の演出を入れました。
すごく綺麗で、私たちもしばし見惚れてしまいました。
婚約指輪も、ダイヤモンドを専用のスコープで覗くと中に星が見えるものを購入していたので、一番こだわっていた星に関する演出ができてうれしかったです。
結婚式の記憶を多くのゲストに残してもらいたかったので、披露宴の後半には祝い餅つきを取り入れました。
私は兄とご近所さんを指名してお餅をついてもらいました。
兄とは普段あまり気さくな会話をしないのですが、「妹をもらってくれてありがとう」と新郎へのメッセージをもらえたことがうれしかったです。
また、新郎新婦の両親4名に参加してもらい、結婚式ならではの共同作業にゲストからも笑顔が溢れました。
ケーキカット同様、たくさんの方がカメラを向けてくれて、楽しく過ごすことができました。
結婚式の準備期間中、大好きな愛犬が亡くなりました。
心はいつもひとつでありたくて「遺骨を持って歩きたいです」とプランナーさんに相談したところ、「大丈夫です!」と嬉しいお返事が。
実際には安らかに眠る愛犬を連れていくことに不安を覚え、妹に写真を持ってもらう形に変更しました。
ケーキカットの時に妹が愛犬の人形を持ってきてくれて、愛犬を抱えながらケーキカットを行うこともできました。
こちらの希望を最大限叶えてくれる会場の方々に、感謝しております。
ホテル雅叙園東京というだけで、ゲストの方々から楽しみにしていると喜んでもらえました。
食事も褒めていただき、満足してもらえたのかなとほっとしています。
当日の写真には、普段の私たちと変わらないリラックスした雰囲気のものがたくさんありました。
式中や披露宴中、たくさん会話をしていたこともあり、普段の様子がゲストに伝わったのではと思います。
私たちらしさとはおそらく、着飾らないこと。
あるもので十分、足りなければ付け足せばいいかな、というシンプルなものでしたが、見栄えなどよりも家族やゲストの方々の笑顔が何より嬉しいと実感しました。